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よし、絵を描こう。

落ちぶれ貧乏人がお絵描きに挑戦するブログ。猫成分多め。

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後戻りは、出来るに越したことはない。【ミクストメディアで猫を描く。第2弾】2

まずはいつものヴィフアール荒目のブロック(F4サイズ)に三菱アーテレーズ色鉛筆で主要な輪郭をしっかり下書き。色数は少なめで、セピア、バーントシェンナ、キャメルの3色です。







ポイントグリッドとおおまかな外形のみ取っておくこれまでの手法と、ある程度ディテールまで色鉛筆で下書きしてしまうのと、どちらが良いのかは今のところ判断が難しい。今回は原画的に色鉛筆で下書きを多めに描き込んでも最終的にはほとんど目立たなくなるだろうと踏んでの処置でしたが、吉と出るか凶と出るか?


アーテレーズは色鉛筆ながら消しゴムが使えるので、あまりミスを気にしないで描けるのですが、ヴィフアールが消しゴムがけに弱いというジレンマ。負担をかけないように練り消しを使いましたが、まあ普通の消しゴムよりはましと言うレベルでした。
ヴィフアールを使う場合、あまり下書きをたくさん描き込むやり方は、その分消しゴムを使う機会も多くなるでしょうから、好ましくはないかも知れません。

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ミクストメディアってなんぞ?【ミクストメディアで猫を描く。第2弾】1

前回のキジ白絵で、複数画材を併用する手法をテストしました。こうした手法自体は目新しいものではなく、世間では「ミクスト・メディア(mixed media)」と呼ぶらしいですね。

ただググってみた感じだと(特に画像検索)、なんとなく自分が思ってるのと違う感がぬぐえない。「ミクストメディア」として制作されている作品はどれも、異なる画材同士がぶつかり合うインパクトのようなものを狙った、前衛的なものが多い。

「ミクストメディア」の定義自体、まだ曖昧なところがあるために入り乱れ過ぎてカオスな状態になっているせいもあると思いますが。


自分が猫を描く上で「ミクストメディア」に期待しているのは、ある画材の短所を別の画材でフォローすること、それぞれに得意とする質感表現を生かすこと、コストや作業時間を節約すること、このあたりです。

例えばアクリルの、乾燥すれば耐水性になる性質は下塗りには良い。猫の毛並みの繊細な表現は色鉛筆が好ましい。ただし広い面積を手早く塗るには鉛筆系より絵具系のほうが優れている(猫以外の背景などは、必ずしも色鉛筆である必要はない)。
といったところです。

画材同士が喧嘩するような勢いのインパクトは、別に求めていないのです。

むしろ、それぞれが画面の上で自然な感じに協調してくれれば一番良い。目指すならそういう方向にしたい。



とか言うと偉そうに聞こえますが、見方を変えれば、単一の画材では自分の腕の未熟さが目立ち過ぎるので(カテゴリごとに超絶技巧な大家がいくらでもいるので)、画材を複数使ってフォローしようと(要するに誤魔化そうと)しているだけとも言えますが。
自分のような凡才には、特定の画材にこだわって極めていく正攻法のやり方では、一生かかっても素人の域を出られないかも知れませんのでね。


ところで、検索の仕方が悪いのか、自分が目指しているような方向での「ミクストメディア」を採用している作家は見つけることができませんでした。

なので、自分で模索していくしかありません。前回は新規の画材のテストを兼用していましたが、今回はなるべく既存の画材を組み合わせて、実用的な技術ですとか、作業工程とかを作り上げていくことを目的としたいと思います。


と言うわけで使うのは、ヴィフアールブロックにアクリル、透明水彩、色鉛筆とします。


原画は『CATAG|フリー画像・写真素材』さん(現在なぜかリンク切れ)からお借りします。制作は次回からの予定です。

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水彩紙の中間まとめ。【画材研究】

これまで3種類の水彩紙を使ってみたので、ここでデータをまとめておきたいと思います(アクリルデネブボードは厳密には水彩紙にならないのかも知れないが・・・)。

まだあまり高価な水彩紙を購入、使用できるほどのレベルでもないのですが、いつかはチャレンジしてみたいですね。



クレスター(ホルベイン・コットン&パルプ混合紙・中目相当・F4ブロック24枚・210g)






・ややくすんだクリーム色(ヴィフアールと比べると気持ち赤っぽく暗い)。中目相当(目のバリエーションはなし)ながら表面の凹凸(シボ)はやや荒く目立つ。

・水の吸い込みが強い。表面に浮いている水がすぐ吸い込まれるので、ウエットオンウェットでも思うように色が広がらないうえ、一度置いた色を動かすのが難しい。ナイロン平筆を使うとその筆跡が残りやすくグラデのコントロールも困難。

・ブロックタイプながら水塗りをするとかなり膨張してでこぼこになる。広い面積の塗りにはこのでこぼこが障害となって、無用のムラや絵具だまりが出る可能性が高い(でこぼこは乾燥すれば収まる)。水彩調の塗り方など水を多量に使う場合は、紙は薄手(軽量)なほうがよいのかも知れない(このクレスター紙の厚さは210gとされていて、水彩紙に多い300gよりは薄めのはずなのだが・・・)。

・さすがに100均スケブに比べると、後から絵具を塗り重ねても余計な水彩境界は現れ難い。技術はいるが、柔らかなタッチに仕上げることが出来る。絵具の定着性が高く重ね塗りしやすいこと、発色に深みがあることなどから、ややコントラストの高い、立体感の強い印象に仕上がる気がする。

・紙自体が薄クリーム色(ナチュラル色)のため、オレンジ系、茶褐色系の発色が強調される傾向がある。例えば夕景、秋の紅葉などの風景には向いているだろう。真夏のさわやかな原色の風景や冬の寒色の風景にはやや難ありかも知れない。

・水彩絵具のウォッシングは可能だが、絵具の除去(リフティング)はやややりにくい。絵具の種類にもよるだろうが完全には除去できない。

・絵具の染み付きが比較的強く、一度色を乗せると動かすのは困難。特に乾いた状態の紙の上に直に絵具を置くと顕著で、境界線の痕跡を消すのが難しくなる。あらかじめ水引きしておいても一度絵の具が置かれると動かしにくく、取り除くのも難しい。一方、下塗りがある程度濃くても、その上から水や絵具を置いても下地は流れ出し難い。上塗りを極端に暗く濃くするのでなければ2、3回程度の重ね塗りは水彩でも可能。

・表面強度はやや弱いのか、若干毛羽立ち気味である。ディテールを塗っている時に毛羽立ちの切れ端(ホコリのようなもの)が筆にからまって地味にイラっとする。100均スケブのようにダマにこそならないものの、その分、乾燥後に払いのけるというのも難しい。消しゴムがけはよほど強く繰り返しかけるのでなければさほど問題なし。

・水彩ブロックの取り扱いの注意ですが、取り外しの際はそれなりに上等なパレットナイフで紙を傷つけないように作業する必要があります(安物のパレットナイフやカッターナイフは紙を傷めたりあらぬ所を切ってしまうリスク大)。



ヴィフアール(マルマン・パルプ紙・荒目・F4ブロック20枚・242g)






・ややくすんだクリーム色で、クレスターより少し黄色っぽく明るい。荒目ということで(中目、細目もあり)表面凹凸はクレスターより少し荒い感はあるが、シボのパターンは規則性がある。裏面にはシボ処理がなされておらず平坦。

・表面強度はかなり弱い。水を含ませた筆でちょっと表面をコシコシやると細かく毛羽立つ。消しゴムがけにもかなり弱い(練り消しでギリ耐えるレベル)。説明ではサイジングは強めで絵具を動かし易くしてあるとあるが、そうだとするとサイジングの強弱と紙表面の強弱とは関係がないようだ。

・発色は良好。ナチュラル色水彩紙の傾向としてやや暖色寄り渋めの発色になるようだ。青系統色は単独で濃く使えばさほど影響はないが、薄く使ったり混色や重色ではグレーがかってしまうようだ。

・荒目ゆえに色鉛筆(たぶん鉛筆やクレヨンなども)は目のタッチが大きく出てしまい細密画には向かない。鉛筆系の画材では、濃く暗く塗り込もうとしてもシボの凹みに色が乗らないため十分な暗さにならないし、画面上で混色するような塗り方も難しい。目のタッチを生かすような方向で使うならおk。

・クレスターと比べて厚みがあり水を含み易い。たっぷり水引きをするとブロックでも波打つ。

・表面の水分の吸収が早く、十分に水引きをしても置いた絵具をコントロールするのは非常に難しい。ある程度広い面積を一気に塗る場合、かなり単純でざっくりした色づけしかしている余裕はない。絵具を薄めに塗っても水引きを足すと水彩境界が生じ易い。ヴィフアールの特性なのか荒目だとどれでもこんな感じなのかは不明。

・細密画やdraw系の画材(鉛筆系、ペン系)には向かなそう(荒目の場合)。重ね塗りする場合でも先に塗った分が完全に渇いてからでないと毛羽立ちを起こすなど、細かい塗り込みに対しては気難しい紙。



アクリルデネブ(オリオン・細目・B4ボード2.5mm厚)






・色は宣伝通りさすがの純白。細目を購入したがケント紙ほどに滑らかではなく、いくらかのシボ目(凸凹)がある。手触りはかなりつるつるしている。

・イラストボードタイプのためか、表面が非常に固い。色鉛筆にしても水彩絵具にしても、あまり紙に対してなじまなそうな印象がある。

・ボードは2.5mm厚と1.5mm厚とがあり、今回は2.5mmを購入したが、ベニヤ板のような強度がある。たっぷり水引きをしても全く波打たないが、1.5mmでも十分な気がする。ただ、水引きと乾燥を繰り返すとどうしても反りは生じる。ドライヤーを使った強制乾燥ではこれが顕著になるようだ。

・色鉛筆(アーテレーズ)の使用感で言えば、やや色を乗せ難くまた、ごまかしがきかないような感があるが、仕上がりは悪くない。ただ、描いた上から水引きしたりなどすると、他の水彩紙に比べて色が落ちてしまいやすいようだ(アーテレーズ以外の色鉛筆に関してどうなのかは不明)。

・紙表面は非常に頑丈で、水で濡らしても多少筆でコシコシやったぐらいでは全く毛羽立たない。

・サイジングは強そうに見えるが、案外水の吸い込みは良く、むやみに弾くことはない。ただ絵具の定着性は弱く、また広がり難く、筆返しなどすると筆跡がかなりはっきりと残る。そのため滑らかなグラデを作るのは難しく、水彩境界を生じ易い。

・水彩絵具によるはみ出しの修正(リフティング)は容易。きれいに取り除くことが出来る。しかし水彩境界が生じやすくグラデーションでなじませるのは難しい。

・アクリル絵具の場合は、あらかじめ水引きをして水を多めに混ぜて塗れば、紙面上での定着にいくらか余裕が出てコントロールしやすい。このあたりは、確かに名前のごとくアクリル絵具向けの紙と言えるかも知れない。

・紙面上で混色したり、水彩で重ね塗りしたりするのは難しいが、ペン入れなどで区切られた部分ごとにシンプルな塗りを入れていくキャラクター絵などには向いていそう。表面が硬く滑らか(シボ目の凸凹はちょっとあるけど)で比較的ペン入れしやすそうなのと、水彩ならはみ出しなどの修正も容易なので。

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やっとこさ完成。【アクリルデネブボードに猫を描く・リターンズ】10

色鉛筆入れ作業仕上げ。作業過程で明らかになった諸々の問題はほとんど解決できませんでしたが、可能な限りの塗り込みを経てようやく完成。











ヒゲはパーマネントマスキングメディウムの効果が薄れ過ぎてしまったので、ホワイトを上塗りすることに。
ただ色鉛筆系のホワイトではどうにもならず、ペンホワイトとブリードプルーフホワイトで仕上げました。

ブリードプルーフホワイトではくっきりし過ぎて浮くかもと思い、最初はペンホワイトを使ってみたんですが、逆に沈んでしまって主張が弱くなったため、結局ブリードプルーフホワイトで補助する羽目に。
しかしやっぱり最後にホワイトでヒゲを描き足すやり方では、なんかこう、コレジャナイ感がぬぐえない感じ。

あと、ペンホワイトは乾燥後の光沢がちょっと気になりますね。パーマネントマスキングメディウムのヒゲは、効果は不十分でしたが、後からのホワイト入れのガイドにはなりました。



今回はイラストボードの使用感のチェックも兼ねての試作でしたが、なんか終わってみるとボードがけっこう反り返ってる・・・測ってみると、天辺を押さえて底辺が水平から浮いた長さが最大28mmにもなっていました。
水分を多めに使う限り、イラストボードでも反りは避けられないようです。

たっぷり水引きしても紙が波打たないのは良かったのですが、紙面のカチカチな硬さとか水含みの弱さなども考えると、ボードタイプは自分には合わないかなと。


紙面の硬さや堅牢さはペン入れには向いているかも知れず、水彩ならリフティングも容易で修正が効くので、例えばあまり複雑な混色や重ね塗りをしない、パーツごとの塗り分けが可能なキャラクター絵ならば、アクリルデネブボードは使いやすいかも知れません。

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いろいろ限界です。【アクリルデネブボードに猫を描く・リターンズ】9

色鉛筆入れ作業を継続中です。











猫の範囲は色鉛筆での着色を見越して明るめの下塗りにしていたんですが、色鉛筆で塗っていっても思いのほか明度は下がらない。やはり楽観主義では世の中渡っていけないのか。


ハードタイプの色鉛筆で毛並み表現も含めての塗り作業なので、時間がかかることは想定していましたが、それでも予想以上の時間を要しました。
その原因として、思っていたより色鉛筆の色の乗りが弱いということがある。おそらくはアクリル絵具を塗ったことによるコーティング効果、ボードの硬さと紙表面の凸凹(いわゆる「シボ」)等、不利な条件が重なり過ぎた結果だろうと思います。明らかに、絵具を使う前の紙に直接描いた時より色の乗りは悪くなってます。

また、色鉛筆で塗り込めば塗り込むほど色鉛筆自体のコーティング効果によって芯先の滑りが起き易くなるということもあります。この現象のため、一定以上濃く暗く塗り込むことが難しくなります。

こうした問題のため、黒に近い暗色はハードタイプの色鉛筆ではほぼ表現不可能で、絵具塗りの段階でしっかり暗くしておくしかなさそうです。


とは言え、猫の毛並みの表現には色鉛筆の繊細な表現能力が適している一方、水彩やアクリルでは難しく、特に暗い部分の毛並み感をどう表現するか、改めて考える必要がありそうです。

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プロフィール

管理人:
吉 比古 [よし ひこ]
趣味:
猫を描くこと
ひとこと:
モフモフな猫をモフモフに描けるように頑張ります。

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