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よし、絵を描こう。

落ちぶれ貧乏人がお絵描きに挑戦するブログ。猫成分多め。

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】2

背景のインクテンス入れ、とりあえず完了です。

エクストラホワイト荒目のシボ目は堅牢で、へこんだ部分に色を回すためにシボ目を押しつぶすような高い筆圧での塗り込みも無理そうな感じです。精密な描き込みができないため、原画に対して今どこを塗っているのかわからなくなったりします。

精密正確である必要がない分、早く仕上げられるかと期待しましたがそれほどでもありませんでした。もっと抽象的でぼんやりした背景なら、作業性は上がるかも知れません。

背景をひと通り塗り上げたあと、さらにタッチアップで塗り込んでいきましたが、やはり硬いシボ目が邪魔をしてそこまで濃くできませんでした。このレベルの荒目の紙は水入れ必須になりそうです。



 

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】1

これまで色鉛筆を使った猫の絵を描くための画材研究を続けてきましたが、もともと自分の手持ちの色鉛筆は「子供が使うレベル」しかなく、猫という特定のモチーフを描くにはあまりに不足過ぎたので、新規に購入せざるをえませんでした。そこで当然、各メーカーの色揃えもチェックすることになります。


大手のメーカーから出ている分は、基本的には全色相をまんべんなく揃えているわけですが、それでも色の数が増えるとメーカーごとの特徴が現れます。国内メーカーで有名なのは三菱やトンボ、ホルベインになると思いますが(意外とアーチスト向けの本格的な色鉛筆を扱っている国内メーカーは少ない)特にホルベインのアーチスト色鉛筆のラインナップを見て気になったことがあります。ホルベインは他社と比べても、いわゆるパステルカラー、淡く明るい色調の色が多いのです。

猫を画題にするにあたっては色付きの猫、例えば茶トラ、キジトラなどを最初の頃は選択していましたが、同時に、白猫などはどうやって描くのか?という問題も早くから認識していました。白は、茶白やキジ白、三毛といった他の色柄の猫にも多く現れているからです。白猫を描くためのスキルがあれば、他の白混じりの柄もフォローしやすくなります。

しかし色鉛筆の場合、水彩やアクリル絵具と比べても自分で色を作るという点に関してはやや柔軟性に欠け、メーカーが出している色の種類に依存する傾向が強いというのが、使ってみた実感としてあります。なので、ホルベインの充実したパステルカラーのラインナップを見て、これだけあればホルベインだけで白猫を描ける色を取り揃えることができるのでは?と思ったのでした。

とは言え、ホルベイン製の色鉛筆は海外メーカーほどではないにせよ割高で、ラインナップの中には猫を描くのには必要でない色も多くあるので、ファーバーカステルで茶トラ用の色を選択したように、ホルベインで白猫用の色をピックアップして揃えてみようと考えました。

で、とりあえず揃えたのがこちら。


437 コスモス
080 バーガンディ
328 ラベンダーブルー
175 サンド
076 アッシュローズ
270 ウィローグリーン
122 ジョーンブリヤン
171 コルク
173 ベージュ
524 ウォームグレイ#4
526 ウォームグレイ#6
533 クールグレイ#3
535 クールグレイ#5
511 ランプブラック
500 ホワイト


うまくいけば、例えばホルベインとファーバーカステルの組み合わせで茶白猫を描くことができるし、そこに黒を組み合わせるだけで三毛猫も描けるはずです。

紙は、前回エクストラホワイト極細目を使いましたが、今回はエクストラホワイト荒目を使ってみることにしました。荒目の紙に色鉛筆を使うと、精度が出ずぼんやりした仕上がりになりがちなのですが、これが白猫を淡いタッチで仕上げるのにちょうど良いのではないかと思ったからです。エクストラホワイトの純白な紙面も、白猫にはふさわしいと思います。



ようやく準備が整ったので描いていきます。モチーフはpixabay よりMabelAmber氏の作品をトリミングして使わせていただきます。


いつものようにアーテレーズで下書きしましたが、エクストラホワイト荒目は特にシボ目が目立ち、手触りにも(シボ目とは別の)紙ヤスリのようなザラツキがあってアーテレーズでの精密な下書きは難しいです。消しゴムかけは、良く消えるとまではいきませんが、コットン紙としては意外にマシな方だと思います(色鉛筆の種類にもよる)。コットン紙には通常の消しゴムより練り消しの方が良く消えるし消しやすいし、消しカスが残らなくて良いです。


白猫を塗っていきますが、通常の猫とは違うアプローチになります。まずはダーウェントのインクテンス(水彩色鉛筆)を使って猫のアウトラインを縁取りしていきます。背景にインクテンスを使うのは、後で水入れをしてシボ目の凹みに色を回すためです。

紙のシボ目とインクテンスのソフト性のために精密な毛並み描写はほぼ無理です。もっとふわっとした毛質の外形なら表現できなくはないと思いますが、長毛種の外形は意外としっかりした毛先が長く突き出ていて、むしろソフトタイプの色鉛筆での描写は難しいくらいでした。



 

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エクストラホワイト極細目を使ってみる。【画材研究】4

背景を入れて仕上げます。背景は、前回使えなかった水彩色鉛筆を総動員しました。


三菱ユニ・ウォーターカラー
・ローアンバー
・ヴァンダイクブラウン
・ダークセピア
・ブラウンオーカー
・ベネティアンレッド

ヴァンゴッホ(水性)
・ローシェンナ
・オリーブグリーン

ステッドラー・カラトアクェレル
・ヴァンダイクブラウン
・ウォームセピア
・グリーンアース


極細目の紙に対しては、芯先が丸い状態で塗っても滑らかに仕上げるのは難しいですが、できないほどではありません(芯が尖っているほどツライチに塗るのは難しくなる)。目が荒めの紙に比べれば濃い色に塗り上げるのも可能で、猫の範囲のタッチ(質感)を合わせるなら強いて水入れしなくても大丈夫な感じでした。

カラトアクェレルや三菱ユニウォーターカラーは比較的色乗りは良い感じでしたが、水性ヴァンゴッホはかなり色の乗りが悪かったです。無論、全く色が乗らないほどではないので、色味を出す程度の塗りであれば、むしろカラトアクェレルのように色乗りの良いものよりも微妙なニュアンスを出していくのは容易な気がしました。






前述の通り、ドライのままでも悪くない感じでしたが、極細目のコットン紙に対する水入れの是非を確認するためあえて水入れを実施。結果は、やらないほうが良かった。コットン紙と言えども極細目の紙の場合、水入れをするとバックランとリフト効果が無視できず、汚いムラになりがちです。さすがにパルプ紙に比べると絵の具の筆戻りは少ないようで、ドライ状態よりも色合いは濃くなりはしますが、荒めの紙の場合に比べると劇的なほどの変化ではありません。コットンかパルプかにかかわらず、極細目の紙には広範囲に水分を使うことは避けたほうが良さそうです。






ところで塗り残した左耳ですが、右耳で使った手法が手間暇のわりに今ひとつな結果だったため、同じやり方で仕上げるモチベーションが保てず、今後、新たな手法をテストする機会があった時のために残しておくことにしました。


エクストラホワイト極細目に関しては、色鉛筆の塗り心地は紙面を滑る感じがして必ずしも色乗りが良いように思えませんでしたが、塗り込めば濃くできるしむしろグラデーションのコントロールがやりやすい気がします。また、塗り込んだ色は安物のスケッチブックの紙と比較しても深みのある鮮やかな色合いになります。荒い質感表現はむしろ難しく、モチーフや画風によってはこの紙を選択するかどうか、慎重に考える必要がありそうです。

水彩色鉛筆に対する水入れでは、パルプ紙に比べると少し溶け具合が悪いようですが、そのぶん水を使っても濃く仕上がります。これはコットン紙特有の染み付きの強さゆえだと思いますが、逆にリフトを利用した修正などは難しく、バックランの痕跡(いわゆる水彩境界)が残ったりすると後から消したり誤魔化したりするのも難しい。ケント紙レベルの極細目の紙だと、水彩絵具でも水彩色鉛筆への水入れでも使いこなすのはなかなか高度な技術がいりそうです。
 

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エクストラホワイト極細目を使ってみる。【画材研究】3

耳を塗ります。


タフトのエッジがぼやけてしまう問題の解決策として、まず水彩で塗り残し方式で入れていく手法をテストしました。色はW&Nのヴァンダイクブラウン、バーントアンバー及びブラウンマダーを使いましたが、しかしとにかく時間がかかります。高精度の塗り残し方式では、この手間暇の問題は避けられません。
しかしコットン紙の染み付きの強い性質のおかげか、水彩でもバックランとリフト問題はほとんど起こりませんでした。

その後色鉛筆で色調調整などをして仕上げ。当初の狙い通り、水彩で入れたタフトはくっきり浮き出てエッジが色鉛筆でつぶれることはなかったのですが、なんか思ってたんと違う仕上がりに。逆にエッジがはっきり出過ぎて不自然になってしまうという。

水彩は色鉛筆に比べて色が濃く出やすく、ある一定以上は濃く暗くならない色鉛筆のタッチと合わなくなってしまうようです。薄めに塗った範囲は、濃いめに塗り込んだ色鉛筆と良い感じに馴染みましたが、これもある程度面積がある範囲だけで、タフトのような線描に近い塗り方だと馴染ませるのは難しいようです。


目(虹彩)は透明水彩オンリーで処理します。水彩絵具の使用感で言えば、エクストラホワイトはウォーターフォードほどには染み付きは強くなく、と言ってパルプ紙のようにバックランとリフト効果が強いわけでもなく扱いやすい感じでした。ただウェットオンウェットだと色が均等に広がってしまいやすく、細かなグラデーションの調節が難しい、絵の具の発色が弱くなるといった傾向もあります。
色は下塗りにホルベインのセピア、セルリアンブルー、W&Nのブラウンマダー、上塗りにW&Nのテールベルトとローアンバーを混ぜたものを使用。瞳孔はホルベインのニュートラルチントを使いました。

目の粘膜は、前回良好な結果になったアルブレヒトデューラーのウォルナッツブラウンとバーントアンバーで縁取り、水入れしました。





背景がまだ残っていますが、猫の塗りは完成したので、茶トラを塗るのに必要なファーバーカステルが揃えられていたのかどうか?の評価をしてしまいます。

茶トラと言っても個体やシチュエーションによっては使う色が全く違ったりすると思いますが、とりあえずこれだけあれば茶トラは描ける!と思えるラインナップは以下の通りです。


179 ビストロ
182 ブラウンオーカー
186 テラコッタ
187 バーントオーカー
188 サンギュイン
283 バーントシェンナ
131*ミディアムフレッシュ
189*シナモン
263*キャプトモータムバイオレット
280*バーントアンバー
177*ウォルナッツブラウン


*印が付いているものは、毛並み以外の地肌や特に暗い部分の質感表現のため水入れすることを考えて水彩色鉛筆のアルブレヒトデューラーとしましたが、そこまでしないならポリクロモスでも良いと思います。塗り心地や耐光性などはポリクロモスのほうが優れている気がします。
また、テラコッタとバーントオーカーはどれかひとつだけでも良いかも知れません。


なお、ここには目の虹彩表現のための色は含まれておりません。虹彩用は虹彩用で揃えておくと、他の種類の猫でも共通に使えると思います。

私は虹彩表現には主に水彩絵具を使っていて、場合によっては水彩色鉛筆も使いますがこれはアルブレヒトデューラーでなくても良いので(お高いので)、ファーバーカステルで虹彩をフォローする予定はないです。
 

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エクストラホワイト極細目を使ってみる。【画材研究】2

鼻を塗ります。

鼻は前回と同様、バーントアンバーとバーントシェンナで下塗りした後、サンギュイン、シナモン、ミディアムフレッシュ、ビストロで色味調整。鼻の穴はバーントアンバーとウォルナッツブラウン、色味にテラコッタです。





ちょっと所用あって忙しく、本日は残念ながらここまでです。
 

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プロフィール

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吉 比古 [よし ひこ]
趣味:
猫を描くこと
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モフモフな猫をモフモフに描けるように頑張ります。

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