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よし、絵を描こう。

落ちぶれ貧乏人がお絵描きに挑戦するブログ。猫成分多め。

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】5

背景の暗さ不足や色合いの調整のためインクテンス入れと水入れを追加しました。

エクストラホワイト荒目のシボ目は堅牢で、紙ヤスリの上で芯を研ぐ感じですが、やはり最初の水入れで塗膜ができているせいか2回目以降はやや色乗りが弱く、また水入れしてもうまく溶けださない感じもありました。色が乗るのは常にシボ目の浮き出た部分なので、繰り返し同じ部分に色が乗ることで溶け難くなるのかも知れません。

全体としては原画よりも明るめの色調になりましたが、主役の猫のコントラストが弱くなってしまったため、背景もやや明るめでバランスが取れるというケガの功名の結果になりました。

背景にはみ出したヒゲは Dr.マーチンのペンホワイトで描き入れ。さらに、上からGENERAL's のチャコールホワイトでなぞってやると、色鉛筆画の上に描いたペンホワイトの線の不自然感がかなり軽減できました。この手法は使えると思います。








一応完成はしましたが、かなり問題のある結果となりました。まず、コットン紙の荒目の紙は色鉛筆画には向かない(わりと最初からわかりそうなレベルですが)。
あと、色鉛筆の色のチョイスミス。いろいろ再検討の必要がありそうです。
 

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】3

本来の目的、白猫をホルベインのアーチスト色鉛筆で塗りました。

最初に説明した通り、ホルベインのアーチスト色鉛筆の充実したパステルカラーを利用して白猫を描く作戦でしたが、どうも色のチョイスが根本的に間違っていたようです。(ファーバーカステルの時と同じパターン…。)

まず基本色のパステルカラーで白猫の毛並みの色味を出し、明暗のコントロールはグレーの階調を利用するものとして塗り重ねることで必要な色を出すつもりでしたが、まずグレーを重ね塗りするときれいに発色しない(重ねる色味用の色鉛筆に彩度低めのものを選んだせいもあるようです)。色味用のパステルカラー同士ではいずれも明度が高過ぎて、補色同士で重ねても暗くすることができず明暗のコントラストが出ません。

目以外をひと通り塗りましたが、濃くあるべき部分は濃くならず、出したい色もうまく出ず、散々な結果になってしまいました。特に顔周りは暗色不足がどうにもならず、急遽カリスマカラーから暗いブラウンを3色調達しましたが、それでも思ったような色合いになりませんでした。

耳のタフトは塗り残し方式としましたが、シボ目の粗さがネックとなってこれもあまり良い感じに表現できず。シボ目を利用してのごまかしさえ効きません。
鼻や耳はシボ目の荒さから来る精度不足をホルベインのメルツ(油性色鉛筆用の溶剤)で溶かしてフォローするつもりでしたが、なんかもう悲惨な結果しか出なさそうだったので諦めました。






 

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】2

背景のインクテンス入れ、とりあえず完了です。

エクストラホワイト荒目のシボ目は堅牢で、へこんだ部分に色を回すためにシボ目を押しつぶすような高い筆圧での塗り込みも無理そうな感じです。精密な描き込みができないため、原画に対して今どこを塗っているのかわからなくなったりします。

精密正確である必要がない分、早く仕上げられるかと期待しましたがそれほどでもありませんでした。もっと抽象的でぼんやりした背景なら、作業性は上がるかも知れません。

背景をひと通り塗り上げたあと、さらにタッチアップで塗り込んでいきましたが、やはり硬いシボ目が邪魔をしてそこまで濃くできませんでした。このレベルの荒目の紙は水入れ必須になりそうです。



 

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エクストラホワイト荒目とホルベイン・アーチスト色鉛筆を使ってみる。【画材研究】1

これまで色鉛筆を使った猫の絵を描くための画材研究を続けてきましたが、もともと自分の手持ちの色鉛筆は「子供が使うレベル」しかなく、猫という特定のモチーフを描くにはあまりに不足過ぎたので、新規に購入せざるをえませんでした。そこで当然、各メーカーの色揃えもチェックすることになります。


大手のメーカーから出ている分は、基本的には全色相をまんべんなく揃えているわけですが、それでも色の数が増えるとメーカーごとの特徴が現れます。国内メーカーで有名なのは三菱やトンボ、ホルベインになると思いますが(意外とアーチスト向けの本格的な色鉛筆を扱っている国内メーカーは少ない)特にホルベインのアーチスト色鉛筆のラインナップを見て気になったことがあります。ホルベインは他社と比べても、いわゆるパステルカラー、淡く明るい色調の色が多いのです。

猫を画題にするにあたっては色付きの猫、例えば茶トラ、キジトラなどを最初の頃は選択していましたが、同時に、白猫などはどうやって描くのか?という問題も早くから認識していました。白は、茶白やキジ白、三毛といった他の色柄の猫にも多く現れているからです。白猫を描くためのスキルがあれば、他の白混じりの柄もフォローしやすくなります。

しかし色鉛筆の場合、水彩やアクリル絵具と比べても自分で色を作るという点に関してはやや柔軟性に欠け、メーカーが出している色の種類に依存する傾向が強いというのが、使ってみた実感としてあります。なので、ホルベインの充実したパステルカラーのラインナップを見て、これだけあればホルベインだけで白猫を描ける色を取り揃えることができるのでは?と思ったのでした。

とは言え、ホルベイン製の色鉛筆は海外メーカーほどではないにせよ割高で、ラインナップの中には猫を描くのには必要でない色も多くあるので、ファーバーカステルで茶トラ用の色を選択したように、ホルベインで白猫用の色をピックアップして揃えてみようと考えました。

で、とりあえず揃えたのがこちら。


437 コスモス
080 バーガンディ
328 ラベンダーブルー
175 サンド
076 アッシュローズ
270 ウィローグリーン
122 ジョーンブリヤン
171 コルク
173 ベージュ
524 ウォームグレイ#4
526 ウォームグレイ#6
533 クールグレイ#3
535 クールグレイ#5
511 ランプブラック
500 ホワイト


うまくいけば、例えばホルベインとファーバーカステルの組み合わせで茶白猫を描くことができるし、そこに黒を組み合わせるだけで三毛猫も描けるはずです。

紙は、前回エクストラホワイト極細目を使いましたが、今回はエクストラホワイト荒目を使ってみることにしました。荒目の紙に色鉛筆を使うと、精度が出ずぼんやりした仕上がりになりがちなのですが、これが白猫を淡いタッチで仕上げるのにちょうど良いのではないかと思ったからです。エクストラホワイトの純白な紙面も、白猫にはふさわしいと思います。



ようやく準備が整ったので描いていきます。モチーフはpixabay よりMabelAmber氏の作品をトリミングして使わせていただきます。


いつものようにアーテレーズで下書きしましたが、エクストラホワイト荒目は特にシボ目が目立ち、手触りにも(シボ目とは別の)紙ヤスリのようなザラツキがあってアーテレーズでの精密な下書きは難しいです。消しゴムかけは、良く消えるとまではいきませんが、コットン紙としては意外にマシな方だと思います(色鉛筆の種類にもよる)。コットン紙には通常の消しゴムより練り消しの方が良く消えるし消しやすいし、消しカスが残らなくて良いです。


白猫を塗っていきますが、通常の猫とは違うアプローチになります。まずはダーウェントのインクテンス(水彩色鉛筆)を使って猫のアウトラインを縁取りしていきます。背景にインクテンスを使うのは、後で水入れをしてシボ目の凹みに色を回すためです。

紙のシボ目とインクテンスのソフト性のために精密な毛並み描写はほぼ無理です。もっとふわっとした毛質の外形なら表現できなくはないと思いますが、長毛種の外形は意外としっかりした毛先が長く突き出ていて、むしろソフトタイプの色鉛筆での描写は難しいくらいでした。



 

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エクストラホワイト極細目を使ってみる。【画材研究】3

耳を塗ります。


タフトのエッジがぼやけてしまう問題の解決策として、まず水彩で塗り残し方式で入れていく手法をテストしました。色はW&Nのヴァンダイクブラウン、バーントアンバー及びブラウンマダーを使いましたが、しかしとにかく時間がかかります。高精度の塗り残し方式では、この手間暇の問題は避けられません。
しかしコットン紙の染み付きの強い性質のおかげか、水彩でもバックランとリフト問題はほとんど起こりませんでした。

その後色鉛筆で色調調整などをして仕上げ。当初の狙い通り、水彩で入れたタフトはくっきり浮き出てエッジが色鉛筆でつぶれることはなかったのですが、なんか思ってたんと違う仕上がりに。逆にエッジがはっきり出過ぎて不自然になってしまうという。

水彩は色鉛筆に比べて色が濃く出やすく、ある一定以上は濃く暗くならない色鉛筆のタッチと合わなくなってしまうようです。薄めに塗った範囲は、濃いめに塗り込んだ色鉛筆と良い感じに馴染みましたが、これもある程度面積がある範囲だけで、タフトのような線描に近い塗り方だと馴染ませるのは難しいようです。


目(虹彩)は透明水彩オンリーで処理します。水彩絵具の使用感で言えば、エクストラホワイトはウォーターフォードほどには染み付きは強くなく、と言ってパルプ紙のようにバックランとリフト効果が強いわけでもなく扱いやすい感じでした。ただウェットオンウェットだと色が均等に広がってしまいやすく、細かなグラデーションの調節が難しい、絵の具の発色が弱くなるといった傾向もあります。
色は下塗りにホルベインのセピア、セルリアンブルー、W&Nのブラウンマダー、上塗りにW&Nのテールベルトとローアンバーを混ぜたものを使用。瞳孔はホルベインのニュートラルチントを使いました。

目の粘膜は、前回良好な結果になったアルブレヒトデューラーのウォルナッツブラウンとバーントアンバーで縁取り、水入れしました。





背景がまだ残っていますが、猫の塗りは完成したので、茶トラを塗るのに必要なファーバーカステルが揃えられていたのかどうか?の評価をしてしまいます。

茶トラと言っても個体やシチュエーションによっては使う色が全く違ったりすると思いますが、とりあえずこれだけあれば茶トラは描ける!と思えるラインナップは以下の通りです。


179 ビストロ
182 ブラウンオーカー
186 テラコッタ
187 バーントオーカー
188 サンギュイン
283 バーントシェンナ
131*ミディアムフレッシュ
189*シナモン
263*キャプトモータムバイオレット
280*バーントアンバー
177*ウォルナッツブラウン


*印が付いているものは、毛並み以外の地肌や特に暗い部分の質感表現のため水入れすることを考えて水彩色鉛筆のアルブレヒトデューラーとしましたが、そこまでしないならポリクロモスでも良いと思います。塗り心地や耐光性などはポリクロモスのほうが優れている気がします。
また、テラコッタとバーントオーカーはどれかひとつだけでも良いかも知れません。


なお、ここには目の虹彩表現のための色は含まれておりません。虹彩用は虹彩用で揃えておくと、他の種類の猫でも共通に使えると思います。

私は虹彩表現には主に水彩絵具を使っていて、場合によっては水彩色鉛筆も使いますがこれはアルブレヒトデューラーでなくても良いので(お高いので)、ファーバーカステルで虹彩をフォローする予定はないです。
 

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プロフィール

管理人:
吉 比古 [よし ひこ]
趣味:
猫を描くこと
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モフモフな猫をモフモフに描けるように頑張ります。

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