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よし、絵を描こう。

落ちぶれ貧乏人がお絵描きに挑戦するブログ。猫成分多め。

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ヴィフアール(細目)を使ってみる。【画材研究】後編

ヴィフアール細目を使って茶トラ猫を描く試作の後編です。








耳と鼻に水入れし、目は透明水彩で塗りました。

パルプ紙のヴィフアールは、ウォーターフォードホワイトに比べて色の染み付き具合が弱めです。そのためバックランのスピードが速く、また色の筆戻り(リフト)も多いため、水彩色鉛筆で塗った部分に水を置くとシミ状のムラになりやすく、また色が薄めに仕上がりがちです。ある程度暗い部分に水入れする場合は二度塗りの必要があると思います(今回は時間の節約のため二度塗りはしませんでした)。

目の塗りに使った水彩は、ホルベインのカドミウムイエローライト、ウルトラマリンディープ、ニュートラルチント、セピア、クサカベのポピーオレンジです。
上で説明したような特性は水彩を使う場合も同様で、ケント紙に水彩を使った時のような問題が起きます。特に、ボカシを広げようと水を置くとたちまちバックランや筆戻りが起きてディテールがつぶれてしまうのが如何ともし難いです。
ウォーターフォードホワイトの時にやらかした、色が暗くなり過ぎる問題は今回なんとか避けられましたが、手こずっていじくった結果あまりきれいな感じに仕上がらず、何か根本的な対策を考えたほうが良さげです。



 

 

色鉛筆を総動員しての背景入れ。なお時間の節約のため、猫を含めて塗り範囲を少し狭めております。

カラーソフトのピーチは塗り心地が今ひとつで、しかもその上から他の色鉛筆で重ね塗りしようとするとなんか汚い感じになってしまう。そのため向かって左側の明るい範囲は急遽ドローイングのライトシェンナに変更しました。
原因は塗面がワックスクレヨンで塗ったような塩梅になるためかと思われますが、ものの本によれば色鉛筆の場合、先に濃い色から塗って後で明るい色を塗り重ねるのが基本だそうで、単に自分のやり方がまずかっただけですね。

カリスマカラーも塗り心地がどういうわけかあまり冴えない感じです。紙面を滑るような感じが強く、しっかり塗り込んでも十分に色が乗らないというか、本来より薄めに仕上がる感じです。
ブリストルの時も思いましたが、カリスマカラーは平滑な紙より荒目の紙のタッチを生かすような使い方のほうが合っている気がします。

ヴァンゴッホは案外使い勝手が良かったです。塗り心地などは特筆するところはないんですが、たまたま色合いがちょうどはまった感じになりまして。
他の色を塗った上からの重ね塗りが良好なのもこれまでと同様です。

インクテンスとドローイングは、塗り心地は悪くないのですが、他のシリーズと比べて紙目が粗めに浮き出る傾向があります。もしドライでしっかり塗り込もうと思えば、芯を頻繁に尖らせながら塗るコスパの悪いやり方が必要になると思います。







背景上半分に水入れして仕上げです。例のボカシ筆でポンポン。

インクテンスへの水入れの経過は良好です。キメが細かくウォーターフォードホワイトと同等に仕上がります。

背景の右上部分はカリスマカラーとヴァンゴッホの塗り範囲で、本来は水彩色鉛筆ではありませんが、ついでに水入れしてみると色が紙になじんで落ち着いた感じになった気がしないでもないような感じです。ただインクテンスの範囲のように、水入れで色が濃く強くなるということはありません。


色見本込みの全体像。





まとめますと、ヴィフアール細目は色鉛筆の滑りが非常に良く、特に明るい淡い色やハード系色鉛筆は色が乗り難いです。しかし色が乗らないわけではないので、しっかり塗り込めば良い感じに仕上がりそうです。
シボ目はやや粗めに出ますが、水彩色鉛筆に水入れした場合は比較的キメ細かい質感になります。

水彩色鉛筆との相性は良好ですが、例えばシャチハタカステルのようなハードタイプのはもともとの色乗りが弱いこともあり、水を使うとリフト効果もあってかなり薄くなってしまう点は要注意です。



ヴィフアールの紙表面の脆さは筋金入りですので、オール水彩だといろいろ問題も多いのですが、ドライで仕上げられる色鉛筆との相性はわりと良いようです。

目や耳の水彩の処理、暗い範囲の塗り込みの問題が解決できれば、ヴィフアール細目はコスパの面でも優秀な紙だと思います。

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